食材と皿の生地色で絶妙なバランスを生み出すイタリアン
イタリアン料理に合うのは白い食器だけではない
イタリアは、南ヨーロッパに位置する南北に長い国で北部の山間部では酪農が盛んです。
イタリア料理はバターやクリームを使った煮込み料理が多く、中部から南部ではオリーブやトマトの栽培が盛んなため色鮮やかなトマトを使った料理が多くなっています。また、山海の幸が豊富なのでイタリア料理はさまざまな食材を使う多種多様な郷土料理の集合体ともいえます。
イタリアの陶磁器のトップメーカー「リチャードジノリ」社のベッキオシリーズに代表されるように食器の生地の色の多くは白で統一されているのは、イタリア料理が色とりどりの食材を一枚の皿の上で盛り付けることが多くなっているからです。
基本的には食器の生地の色の多くは白ですが、最近は白以外の食器も使われることが多くなってきました。色とりどりな食材とのせる皿の色や質感の相性が重要です。
食器選びのポイント
point ①
イタリア料理においては白が一番、盛り付けやすいのは基本ですが、昨今のイタリア料理店では画像のような白以外の皿も使われるようになりました。
使用する皿の色が濃くなることで、食材の色合いがはっきりするので視覚での楽しみが増します。
point ②
今回は料理全体に占める白い皿の中に、何枚か表情のある皿を差し込んでみるためのご提案です。 前菜の「鯵のスカペーチェ」は色鮮やかな野菜が引き立つ素焼き風の濃いグレーのフラットプレートをご提案しています。イタリア料理ならではの色とりどりな料理ですが、濃いグレーのフラットプレートを使用しても相性抜群です。
point ③
白以外に色付きの皿を使う際は、食物の色合いが豊富なため、必ず単色あるいはそれに近いものを選ぶことが肝要です。 「生ハムのサラダ」は少しグレーがかった生地に白い放射状の模様が盛り付けに立体感を出しています
point ④
パスタやサラダ・ブイヤベースにはボール型の皿も非常に使い勝手が良くおすすめです。 今回は、「カルボナーラ」で撮影しました。同じイタリア・カンパーニュ州の青の洞窟をも連想させてくれます。 単色の皿は盛り付ける前は一見、難しいように感じますが、盛り込んでみると皿の色が料理に吸収され程よいバランスになります。