【白ワイン編】ワイン選びで失敗しない！品種別味の違いを解説

2023年6月19日 2023年6月19日

salan

ワイン選びは、色やラベル、価格だけで決めてしまうと意外と難しいものです。しかし、知識があれば一層楽しみが増します。前回の赤ワインの品種に引き続き、この記事では、白ワインの品種とそれぞれの特徴、食事との組み合わせ方などをご紹介します。

白ワインの代表的な品種とその特徴

①シャルドネ

シャルドネは非常に人気のある白ワインの品種で、全世界で栽培されています。その名前は、フランスのブルゴーニュ地方の小さな町、シャルドネから来ています。
シャルドネの特徴は、次の通りです。

味わい

シャルドネの味わいは、栽培地域や醸造方法により大きく変わります。一般的には、リンゴや洋梨のような果実の風味、クリーミーさ、そしてオークから来るバニラやトーストのような風味があります。一部のシャルドネは、シトラスや熱帯果実の風味も持つことがあります。

ボディ

シャルドネは通常、ミディアムからフルボディのワインとされます。これはワインの重さや口当たりを表しています。

オークの影響

シャルドネは、新しいオーク樽で熟成されることがよくあり、これがワインにバターやバニラの風味を与えます。しかし、ステンレス鋼タンクで醸造されたシャルドネもあり、これらはよりフレッシュでクリスプな風味が特徴です。

栽培地域

シャルドネは世界中で広く栽培されており、それぞれの地域の気候によって風味が異なります。たとえば、クールな気候の地域では、シャルドネは酸味が高く、リンゴや洋梨のような風味が特徴的です。一方、より温暖な地域では、ワインはよりフルボディで、桃やメロン、熱帯果実の風味が感じられます。

シャルドネはそのバーサタイルさが魅力で、食事とのペアリングでも非常に幅広く対応します。魚介類、鶏肉、豚肉、パスタやリゾットなど、クリーミーな料理と特に良く合います。

②ソーヴィニヨン・ブラン

ソーヴィニヨン・ブランは、非常に人気のある白ワインの品種で、特にフランスのロワール・バレーとニュージーランドで有名です。
ソーヴィニヨン・ブランの特徴は、次の通りです。

味わい

ソーヴィニヨン・ブランはその明瞭な風味で知られています。一般的なフレーバーは、ゴーズベリーやパッションフルーツ、リンゴ、そして特にグレープフルーツです。また、草のような風味やハーブの風味も感じられます。

酸味

ソーヴィニヨン・ブランは通常、高い酸味を持つワインです。そのため、非常に爽やかで、口の中で活気ある感じを与えます。

ボディ

ソーヴィニヨン・ブランは、通常、ライトからミディアムボディのワインとされます。

栽培地域

ソーヴィニヨン・ブランは世界中のさまざまな地域で栽培されており、それぞれの地域によって風味が異なります。たとえば、ニュージーランドのソーヴィニヨン・ブランは、非常に独特で強烈なフルーツやハーブの風味が特徴的です。一方、フランスのソーヴィニヨン・ブランは一般的に、より控えめで洗練された風味が特徴的です。フルーツの風味は控えめで、代わりにミネラル感やハーブの風味が強調されます。特に、フランスのシャトー・ディケムなどはソーヴィニヨン・ブランとセミヨンをブレンドした甘口のワインで有名です。

③リースリング

リースリングは、白ワインの品種で、特にドイツとアルザス（フランス）で有名です。この品種は非常に古く、その存在が確認されているのは1400年代までさかのぼります。リースリングはその独特の風味と、長期熟成により複雑性を増す能力で知られています。
リースリングの特徴は、次の通りです。

味わい

リースリングはその爽やかでフルーティーな風味で知られています。主なフレーバーは、グリーンアップル、シトラスフルーツ、ピーチ、そしてしばしばハチミツです。また、特定のリースリングには「石打つ」と呼ばれる、独特の鉱物質の風味も見られます。

甘さと酸味

リースリングは高い酸味を持つことで知られていますが、同時に甘さのレベルも非常に変動します。ドライ（甘さが少ない）からスイート（甘い）まで、非常に幅広いスタイルのリースリングが存在します。

ボディ

リースリングは、通常、ライトからミディアムボディのワインとされます。

栽培地域

リースリングは特にドイツとアルザスで知られていますが、オーストラリアやアメリカ（特にワシントン州とオレゴン州）でも成功を収めています。それぞれの地域により風味に違いがあり、例えば、オーストラリアのリースリングはしばしばライムの風味が特徴的です。

リースリングはその風味の豊かさとバランスの良さから、食事とのペアリングに非常に適しています。特にスパイシーな料理、例えばタイ料理やインド料理などとの相性が良いとされています。また、シーフードや豚肉、鶏肉ともよく合います。リースリングの甘さは辛さを中和し、酸味は料理の風味を引き立てます。

④ピノ・グリ

ピノ・グリは白ワインの一種で、主にイタリア、フランスのアルザス地方、ドイツ、オーストラリア、アメリカのオレゴン州などで栽培されています。ピノ・グリ（ピノ・グリージョとも呼ばれます）は、ピノ・ノワールと同じグループの品種で、その葡萄は青灰色をしていることから、フレンチで「灰色のピノ」を意味する「ピノ・グリ」の名がつきました。
次に、ピノ・グリの特徴をご紹介します。

味わい

ピノ・グリは通常、リンゴ、洋梨、シトラス、メロン、ハチミツ、アーモンドなどの風味を持ちます。その味わいは、一般的には比較的シンプルであり、特にイタリア産のピノ・グリは軽いボディと高い酸味、そしてフレッシュなフルーツの風味が特徴的です。

酸味

ピノ・グリは通常、中程度から高い酸味を持つとされています。

ボディ

ピノ・グリはライトからミディアムボディのワインが多く、アルザス地方のものは特にフルボディになります。

栽培地域

ピノ・グリは世界中の多くの地域で栽培されており、それぞれの地域で異なる特性を持ちます。たとえば、イタリア産のものは軽くてフレッシュで、一方、フランスのアルザス地方やオレゴン産のものはよりボディがあり、風味が豊かです。

ピノ・グリはそのバランスの取れた風味とフレッシュさから、さまざまな食事とのペアリングに適しています。特にシーフード、鶏肉、サラダ、チーズ、軽いパスタなどとよく合います。また、暖かい季節のパーティーなどで、冷たくして楽しむのもおすすめです。