グラスの種類を大解剖！選ぶべきグラスの素材とは？

2023年12月6日 2023年12月6日

salan

グラス選び、どんな基準でしていますか？価格で決めることもあれば、見た目や形で選ぶことも。確かにそれらは重要ですが、ガラスの種類を理解し、使い方に合わせて選ぶことも重要なのです。たとえば、ソーダガラスだけでも、その特性は多岐にわたります。強化ガラスは本当に割れないの？耐熱ガラスの限界温度は？洗浄機で洗えるグラスはどれ？など、皆さんが持つ疑問を一つずつ解明しましょう。正しい知識で、最適なグラス選びをしてくださいね。

ソーダガラス

ソーダガラスは、石灰石、ソーダ灰（炭酸ナトリウム）、砂（シリカ）を高温で溶かして作られる透明なガラスの一種です。日常生活でよく使われ、特に飲料用グラス、窓ガラス、瓶などに広く利用されています。製造コストが比較的低く、一定の耐熱性と耐久性を持っているため、多くの製品でその特性が活かされています。ただし、クリスタルガラスのような特殊なガラスに比べると耐熱性や強度は劣ることがあります。また、リサイクル可能で環境への影響を考慮した製品選びにも適しているのが特徴です。

口部強化

口部強化は、破損しやすい口部のみを特別に加熱して急冷し、圧縮応力を発生させて強化しますが、耐熱性はありません。
また、破損時には通常のガラスと同様に割れます。

イオン強化

イオン強化は、化学処理によりガラス表面に圧縮歪層を作り出して強化しますが、こちらも耐熱性はなく、破損時には通常のガラスと同じように割れます。

全面物理強化

全面物理強化は、ガラス全体を加熱して急冷し、圧縮応力を発生させることで強化し、衝撃に強く耐久性と耐熱性に優れていますが、小さな傷から突発的な破損が起こり、粒状の破片が激しく飛散する可能性があります。ただし、これらの強化ガラスは耐熱ガラスではないため、オーブンや直火での使用は避けるべきです。

クリスタルガラス（酸化鉛含有）

クリスタルガラスは、通常のガラス成分に鉛を加えることで、非常に透明度が高く、光を美しく反射し、重量感があります。この特性により、クリスタルガラスは輝きと高級感を持ち、軽くたたくと美しい音がするため、高級な食器や装飾品として特に人気があります。主にワイングラスや装飾品などに使用され、特別な場面での使用に適していますが、デリケートで傷つきやすいため、扱いとメンテナンスには注意が必要です。その美しさと高品質から、ギフトやコレクションとしても選ばれることが多いです。

クリスタル

クリスタルは原料に24％以上の酸化鉛を含むことで、高い光の屈折率、透明感、重量感を特長とし、柔らかさにより繊細なカット加工が可能です。

セミクリスタル

セミクリスタルは酸化鉛含有率が約10％前後であり、クリスタルと比較しても高い透明度と重量感を持ちます。

無鉛クリスタル

Chef & Sommelier（シェフ＆ソムリエ）｜クリスタリンガラス｜オープンナップ

無鉛クリスタルは、鉛の代わりにバリウム、亜鉛、チタン、マグネシウムなどの金属を含むことで、従来のクリスタルガラスの美しさと機能性を保ちつつ、健康と環境への悪影響を軽減した素材です。この無鉛の構成により、高い透明度と美しい光の反射を持ち、強度と耐久性も高いため、日常使いにも適しています。ワイングラスや装飾品、その他の食器類に広く使われており、特に安全性を重視する消費者に人気があります。

無鉛クリスタル・クリスタリン

無鉛クリスタル・クリスタリンは酸化鉛を使用せず、代わりに酸化カリウム、酸化バリウム、酸化チタニウムを原料とし、量産が可能で比較的安価なガラス全般を指します。

カリクリスタル

カリクリスタルは木炭を精錬して得た酸化カリウムを酸化鉛の代替として使用し、その製造は量産が難しく、比較的高価な素材となっています。これらの素材は、従来の鉛含有ガラスに代わる新しい選択肢として注目されています。

ホウケイ酸ガラス（耐熱ガラス）

ホウケイ酸ガラス（耐熱ガラス）は、ホウ素を含むシリカを主成分とし、その耐熱性が最大の特徴です。急激な温度変化にも耐えることができ、料理用の容器や食器、実験用の器具など高温環境での使用に適しているため、食器洗浄機にも安心してお使いいただけます。透明度が高く、光透過性に優れ、化学的にも安定しており、耐酸性や耐アルカリ性も持ち合わせています。さらに、環境に優しくリサイクル可能な素材であるため、持続可能な製品としての価値も高いです。これらの特性により、ホウケイ酸ガラスは日常生活から専門的な科学実験まで幅広く利用されています。